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『緑の宝石』シュロチク
濃い緑色とシャープな葉が特徴的なシュロチク『棕櫚竹』。
和風かつ高級感のある樹形から和食店や宿など飾られているのをよく目にしますよね。
そして風水的にも尖った葉先がいくつもある見た目から「魔よけ」になるといわれ
悪い気を追い出してくれるとされています。
観葉植物の中では比較的寒暖差にも対応でき暗所でも外でも強く育てる事ができますが、
お手入れの仕方を間違えてしまうと傷んで最悪枯れてしまいます。
やっぱり育てるなら『緑の宝石』のようにずっとキレイな状態でいてほしいですよね。
今回は観葉植物のプロがシュロチクのお手入れの仕方を「環境編」と「お手入れ編」に
分けてご紹介したいと思います。
まずはシュロチクについて語ろう
シュロチクのプロフィール
シュロチクはどんな植物なのでしょうか?
シュロチクの語尾に「チク(竹)」とついていますが、シュロチクはヤシ科カンノンチク属の植物です。
そのため、竹の仲間ではないんですね。ややこしいです。
生育地は中国南部から南西部に生育しています。
中国南部の気候の特徴としては、気候風の影響が強く降水量が多い特徴があり、その点からみると乾燥に弱く、雨にあたっても枯れにくい植物だとわかりますね。
カンノンチクとは違うの??
シュロチクとかなり類似したカンノンチクと呼ばれる観葉植物があります。
たまにごちゃ混ぜになっているのを見ますが、同属の近縁種ではありますが種類としては違うものになります。
カンノンチクは葉が太く切れ目が少ない特徴があり、
シュロチクは葉が細く切れ目が多いです。
どちらも園芸のため江戸時代初期から中期ごろにかけて海を渡ってきました。
日本で昔から育てれていたなんて歴史を感じます。それだけ日本になじみ深い品種ですね
元気に育てるコツ(環境編)
日当たりなどの環境
シュロチクは室内屋外どちらでも育てやすく、比較的育てるのを簡単な植物です。
室内
室内に置く場合は窓際もしくはレースカーテン越しで育ててあげると新芽も良く伸びます。
また、耐陰性にも優れており明かりの少ない暗い環境でも育てられます。
しかし暗い環境にずっと置いておくと葉が弱ってきてしまいますので、暗所に置く場合は1週間
に一回程度明るい環境に出してあげると長持ちします。
屋外
日本と近い環境で自生している植物なので外に置いても対応できます。
冬の場合は気温が0℃以上あれば環境対応します。
氷点下の場合
氷点下などの寒い環境にずっと置かれていると葉が凍傷し組織が死んでしまう可能性があります。
霜が降っている場合や雪が積もる場合は室内に移動やビニールをかけ、温かい環境にしてあげると越冬します。
他に気をつける注意点
育てる環境としては屋外、室内暗所などでも比較的に簡単に育てることができますが、
エアコンや暖房など直に当たる環境だと
過度に乾燥の原因を招き、植物に大きなダメージになってしまいます。
なるべく直接当たらない場所に置いてあげることが大事になってきます。
シュロチクを育てるコツ(お手入れ編)
水やりコツ
シュロチクは雨の多い環境に生育している植物です。そのため、乾燥が苦手であり水を良く吸う傾向にあります。
日当たりの良い場所に置く場合
は土がパサパサに乾いたら鉢下から水が滲み出すまでたっぷりあげましょう。
乾いたら状態が続いてしまうと水枯れの原因となります。
日が当たらない、暗所においてあげる場合
こちらも基本的に土を触り乾ききったらあげる事を続けましょう。水が残っている状態、土が湿っている状態で上げてしまうと植物が呼吸できず弱ってしまう根腐れの状態になります。注意してあげることが長持ちの秘訣です。
剪定方法
暗所や水枯れなど様々な原因で葉の先端が茶色くなります。葉先が変色したら剪定し綺麗な状態を保ってあげましょう。茶色いところが多いとインテリアグリーンとして不恰好ですよね。
ハサミを斜めに入れてあげることで自然なスタイリングができます。
肥料
成長期である4月から10月頃にゆっくり溶けて栄養を与える緩効性肥料を2ヶ月一回置き肥しましょう。
少量で大丈夫です。過剰に撒きすぎると肥料やけし植物が強く育たず逆に弱ってしまいます。
よくあるトラブル
どんな環境で育てても成長するシュロチク。
強い植物ですが、春から秋頃の虫が活動する時期になるとハダニ、カイガラムシが発生することがあります。
ハダニの対処法
ハダニは蜘蛛の巣のような糸が這ってしまいます。葉の切れ目に蜘蛛の巣のようなものがあったら注意しましょう。ハダニがいると徐々に栄養を吸収され弱ってしまいます。
1、外でシャワーを使い、葉に付いた虫を水で洗い流しましょう。できない場合はスプレーで重点的に水をかけてタオルでふいてあげましょう。
2、ホームセンターにマシンオイルと呼ばれる薬材があります。こちらを水と混ぜて全体的にかけてあげます。定期的に吹きかけてあげると防虫にもなります。
カイガラムシの対処法
1、こちらも一度シャワーをかけて虫を洗い流します。できない場合はスプレーで重点的に水をかけタオルや歯ブラシでふいてあげましょう。
2、乾燥したら、薬剤『オルチオン』や『キンチョール』などをカイガラムシの噴霧すると弱体し、いなくなります。
※『オルチオン』は臭いが強いため使用する場合は注意が必要です!
まとめ
いかがだったでしょうか?
基本どこでも育てられる強いインテリアグリーンですが水やり、虫には注意が必要です。
ぜひ、カッコいいシュロチクを育ててみてはいかがでしょうか。
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